本記事について
カスタムの定番でもあるホイールですが、車のデザイン性を高める以外にも様々な役割があります。
本記事ではホイールについての簡単な知識と修理の際の注意点について解説させていただきます。
ホイールの役割と種類
ホイールの役割
ホイールには主に下記のような役割があります。
①運転で生じた動力を正確にタイヤに伝える
車体から効率よく動力を受け取り、タイヤの空回りを防ぎます。
スムーズなハンドリングや安定したブレーキ性能の実現にはホイールの存在が欠かせません。
②熱を放出する
走行時やブレーキの際に生じる摩擦熱を冷ますのもホイールの重要な役割です。
車体やタイヤに熱を残さないために、素早く回転するホイールが熱を放出します。
③タイヤ全体の強度を高め、変形を防ぐ
タイヤは数多くある車のパーツの中でも、唯一直接路面と接する部位です。
タイヤには車両に乗せた人や荷物など、車全体の重さがかかるため、それらを受け止めつつ安定した走行が行えるだけの強度が必要です。
④車のドレスアップ、デザイン性の向上
各メーカーが多種多様なホイールを販売しており、カスタムカーの定番パーツともなっています。
形状やカラーなどを自由に選び、愛車のドレスアップに一役買ってくれます。
ホイールの種類
①アルミホイール
アルミ合金製のホイールで、サビや腐食に対して強い耐性があります。
燃費消費が少なく、熱の放射と冷却にも優れています。
様々なタイプのアルミホイールが販売されており、デザイン性に富んだカスタマイズが可能です。
後述のスチールホイールと比較すると強度の面では劣ってしまいます。
②スチールホイール
鉄製のホイールで、優れた耐久性と高い強度を誇ります。
比較的安価で販売されているため導入しやすいのもメリットです。
アルミホイールと比較するとサビに弱く、サイズやデザインも限られているため、カスタマイズ性は高くありません。
安全で快適な走行を支えるためには、目的に応じたホイール選びや適切なメンテナンスが大切です。
歪みやクラックの原因と危険性
ホイールは、悪路での走行や障害物との接触で傷ができたり、歪んだりすることがあります。
表面の塗装が剥がれるかすり傷程度であれば、簡単なDIYでカバーできますが、歪みやクラックは車の操作性を悪化させ、大きな事故の原因にもなるため、適切な修理対応が必要です。
また、直接的な接触による強い衝撃がなくとも、長期的な金属疲労が原因でリムにクラックが生じる場合もあります。
運転時に少しでも違和感を感じたら、大きな事故に繋がる前に、すぐに専門の業者に相談しましょう
ホイールの歪みの修理方法
ホイールのメンテナンスと修理には様々な方法があります。
状態に応じて適したものを選び、ホイールを長く、そして安全に使いましょう。
ホイールバランス調整
一見均一に見えるホイールであっても、量産型工業製品の差異や走路、ドライバーの癖などの影響を受け、徐々に4本のホイールの形状に変化が生じます。
ホイールバランス調整では、専用の機材を用いてホイールそれぞれにかかる重さが均一である否かを計測します。
計測結果の数値に基づき、適切な箇所に専用の重りを取付け、回転時にかかる重さが均一となるように修正します。
とても安価なため、タイヤ交換の際などに定期的に行えるのがメリットです。
リムの修理
縁石に乗り上げてしまったり、段差の激しい路面を走行した際に、ホイールのリムに歪みが生じる場合があります。
リムが側面に突き出るような激しい損傷の場合は一目瞭然ですが、目視では気が付きにくいほど、わずかに変形している場合があり、そういった歪みを放置すると、エア漏れパンク、スリップ事故の原因となり、とても危険です。
専門の業者に依頼することで、わずかな歪みであっても高い精度で修復してもらうことが可能です。
プレス機とハンマーを用いて、加熱しながら少しずつ歪みを修正していきます。
修理には専用の機材と広い作業スペース、高い技術が必要になります。
安心して依頼できる業者選びが肝心です。
特殊な加工が施されたホイールの修理
ダイヤモンドカットなど、特殊な加工が施されたホイールの修理は専用の工具や高い技術が必要となるため、価格が高くなる傾向にあります。
DIYでの修復は難しいため、綺麗に仕上げるためにも専門の修理業者に依頼しましょう。