まず最初にオリジナル塗装を特殊洗浄液で剥離する作業を行います。
液体洗浄の特性により、コーナー部などもアルミ素地を傷める事なくムラ無く塗装を剥がせます。
腐食除去後、アルミホイールにキズがある場合はキズ部分にアルゴンガス溶接を施します。板金塗装で使わ
れるパテ等は溶接に比べ強度・密着性が悪く、剥がれる可能性があるので、可能な限り溶接を施します。
溶接はくぼみ、穴等の欠陥部分になる母材を溶かしつつ、その上に溶かしたアルミを肉盛りする作業になるので密着性、強度は高くなります。
リダクションガス処理とは乾式プライマーです。 特殊改質剤(有機金属等)を含んだガスを燃焼させ、未処理材の表面に火炎を利用し 吹き付けることにより、親和力が大きい有機化合物をナノレベルで未処理材の表面に 形成する画期的な火炎酸素還元改質システムです。塗装前処理としてリダクション処理する事で密着性が向上します。
下地粉体塗装後に上塗り塗装との密着を良くする作業『足付け作業』を行います。
この作業は手作業でナイロン不織布研磨材を用いて母材の粉体塗装に足付け用研磨剤を付けながら細かなキズを入れます。細かなキズを入れる事によって、粉体塗装の表面をあえて凸凹を作り、上塗り塗装との密着表面積を多くする事で剥がれにくくなります。また手の油や空気中のシリコン等の上塗り塗装の原因になる物質も同時に除去出来ます。
粉体塗装足付けからベース塗装(色)及びクリアー塗装(トップコート)を弊社オリジナル特注塗装ブース内で行います。上塗り塗装では大量に塗料ミストや有機溶剤が発生します。これを周囲にまき散らすと公害や大気汚染の原因なります。また年間排出量も消防法で定められており、弊社では常に東京都の定める年間排出量以下で作業をしております。ですので屋外で塗装をする事は一切ありません。環境への配慮はもちろんの事、ブース内では屋外のシリコーンやゴミ、ホコリの侵入や付着を防ぐので、常に安定したクオリティの高い仕上がりが実現出来ます。
ブース内では吸気フィスターから排気フィルターに風が流れている為、有機溶剤の大気放出及び野外からのゴミの侵入を防ぎます。
クロームメッキ(電解硬質金属)は深みのある鏡のような輝きを放ち、金属皮膜の為、傷や衝撃に強いのが特徴です。スパッタリングメッキ(SBC・SMB)はクロームメッキに変わる新しいメッキ工法でクロームメッキに近い仕上がりとなります。
安価なホイールの中には真空蒸着メッキという塗装がありますが耐久性が非常に悪い為、弊社では現在修理を行っておりません。『クロームメッキ、スパッタリング、蒸着メッキ』と段々とグレードが下がり、それに伴い耐久性、耐候性も下がります。
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